あと数週間で、ドキュメンタリー映画『あまくない砂糖の話』(That Sugar Film)が日本で公開される。
『あまくない砂糖の話』に関する過去エントリーはこちらからどうぞ。(ちょっとネタバレもあったりなかったり…)
さて、一介のファンが、映画、しかも海外のドキュメンタリー映画についてここまで何度もエントリーを書くなんて正気の沙汰ではない気がするけど、僕は原作が昨年放映されたオーストラリアからの熱烈なファンで、それくらい皆に見てもらいたいという気持ちがあってのことなので、お許しいただこう。笑
今回は『僕がこの映画をオススメする人はだれか?』ということについて。これは言い換えると『この映画を通して、変わる可能性が1番大きい人は誰か?』となる。
先に答えを言ってしまうと、ズバリ『男性』だ。
順に説明していこう。
一般的に、砂糖中毒は女性に多く、この映画を見たところで、普通の食生活をしてきた女性がいきなり変わるのは、相当の努力がないと難しい。別にこれは日本人に限ったことじゃなく、この映画が作られたオーストラリアでも、映画を見てる最中から見た直後まで甘いモノを食べていた女性はいた。
これはまあ当然といえば当然で、この映画の書籍版”That Sugar Book”の砂糖の歴史について書かれた一節にもこのような記述がある。
An English doctor is quoted in 1715 as saying:’Sugar is a veritable cure all,it’s only defect being that it could make ladies too fat.’
「砂糖は紛れも無くあらゆるものの治療薬だが、唯一の欠点は女性を太らせすぎることがあることだ。」と1715年に英国のドクターは言っていた。
ということで、300年以上前から、女性が砂糖に弱いのは周知の事実なんですね。僕自身『悪いのは分かるけど、やめられな〜い』という女性陣の声をオーストラリアで何度も聞いて実感している。
とりあえず、こういう人たちには、まず自分が『砂糖中毒である』と認識させることに意味があって、知らせることが第一。その後も砂糖を続けるどうかのチョイスは、ハッキリ言ってその人自身のセンスや先見性、美へのプライドに任せるしかない。
個人的にはプライドを見せてほしいところだけど、マジモンの砂糖中毒はドラッグと同じで、気持ちでどうこうならない場合もあるので、計画的に除いていくことを勧めます。
ちなみに、映画の中でも砂糖をやめるところまでの描写がありますが、彼の場合、『実験前は砂糖を摂っておらず、2ヶ月間の摂取→ストップであの状態を味わうことになった』という点を心に止めておいてください。
では次に、子供はどうか?
この映画は本来は子供でもある程度理解できるように作られているんですが、字幕という点を考えると日本人の子供にはちょっと厳しいかなという印象。そして『親子連れで行くような映画館で上映されるのか』という別の問題もあるので、先行で上映される映画館でヒットすることを願うしかないです。
というわけで、残るのは?
そう、男性。
作品の内容からして見る人自体の数は女性が多いだろうけど、この映画を通して1番変わる可能性を秘めているのは、実は日本人男性だと僕は思っている。もちろん、皆がみな、頭で理解して行動に移せるかと言えばそうじゃないけれど『論理的に理解し、すぐ行動に移すことができる』という、そのポテンシャル自体は男性が1番大きいと思う。
肥満や二型糖尿病といった、30歳前後から兆候が見え始める問題に事前に取り組む人、もう始まりつつある中で改善を目指す人、そんな人達がこの映画をキッカケに自身の健康を取り戻すチャレンジを始めることを僕は期待している。成分表を見るようにするとか、加工食品を減らすことを意識とか、そんなことから始めてもらえばいいかな。
今までのように『美』という素晴らしいアイデンティティを持つ、女性側から健康を促されるのもいいけど、そろそろ男性も積極的に健康に携わり、変化し、発信し、男性から女性へ啓蒙していく流れも出来て欲しい。
それに、一般的に男性は『カネ』と『モテ』という自尊心や快楽に繋がらないことには基本的に無関心なので、女性の方からも積極的にこういった男性を評価する世の流れも出来ていけばいいな。
あとは、男女・子供という括りとは異なり、変化の期待値は分からないけど、お子さんをお持ちの親御さんにもぜひ見てほしい。つい楽ちんで手にとってしまいがちな加工食品の実情を理解してもらえると思う。ご自身はもちろん、お子さんの未来のためにも。
そんなわけで、とにかくこの映画が1人でも多くの健康意識と行動が変わるキッカケになることを願っています。
男性諸君、この映画は変わるチャンスですよ!
余談1
前売り券を買うとシュガーポットがもらえるらしいけど、これは映画を見て、このシュガーポットをゴミ箱にブチ込むという、具体的行動を促すところまで計算されてプレゼントされているのかもしれない。だとしたら価値ある特典。笑
余談2
監督/主演のDamon氏のInstagramもなかなか面白いようなので、興味ある方はフォローどうぞ。
余談3
日本語版の予告も出来上がったみたいです。こちらもどうぞ。